世界的に愛されるアメリカ発の風刺アニメ『サウスパーク』が、パラマウント+との間に結んだ総額15億ドル(約2,250億円超)にも及ぶ5年契約。このニュースが世界を駆け巡った翌日に配信された最新エピソードにはディープフェイクで描かれた実名・実写の“トランプ元大統領”が登場し、さらに話題となりました。
Gurdianに掲載された記事を参考に、本マガジンでも今回の話題を紹介します。
風刺アニメ『サウスパーク』の劇中のトランプは、イランとイラクを混同する問題発言に加え、悪魔サタンとのベッドシーンや性的な揶揄、そして気に入らないことがあれば「訴えてやる!」と騒ぐ姿まで描かれ、容赦のない風刺が炸裂しています。
現実のトランプ氏も、「ハリス副大統領のインタビューの編集が民主党に有利に働いた」としてパラマウントを訴えたり、「エプスタイン関連の記事は虚偽」としてWSJを提訴したりと、現実の行動と劇中の描写が驚くほどリンク。さらには人気トーク番組『The Late Show with Stephen Colbert』の突然のキャンセルにも、彼の圧力が関与していたと噂されています。
ホワイトハウス側はもちろんこのエピソードに強く反応し「『サウスパーク』は20年前から大した作品ではない。いまは話題づくりに必死だ」と、異例のコメントを発表しました。
しかし、大手メディアはこぞって『サウスパーク』の姿勢を称賛。視聴者数は約600万人に達し、1999年以来最大の視聴数を記録。まさに、作品史に残る回となりました。
この一線を越えるユーモア、権力への鋭い批判、そしてそれをあくまで「エンターテインメント」として描き切る手腕。1997年の放送開始から四半世紀以上たった今でも、『サウスパーク』がなお高い人気を保っている理由がここにあります。
またこのパラマウントの行動、そして本作を生み出したクリエイター、トレイ・パーカーとマット・ストーンのどんな圧力にも臆せず、自分たちの面白いと思ったこと、批評性、正直さの大切さこそ、いま多くのクリエイターや観客が見習うべき姿ではないでしょうか。
クリエイタートレイ・パーカー氏とマット・ストーン氏
彼らが登壇したニューヨーク大学の講演は非常に面白い内容ですのでぜひこちらもご覧ください。