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ロンドンで出会った「ちょっと変わった事実」4選

スペイン出身でGround Controlにてビデオエディターとして働いている筆者が、ロンドンに引っ越して驚いたロンドンに関する4つの真実について紹介します。

ロンドンに到着して最初の1週間、なんと私は公衆トイレに閉じ込められたり、第二次世界大戦を生き抜いた女性で今も図書館で働いている方に出会ったり、チャールズ国王付きの執事にまで遭遇したりしました。

そんなスリリングで最高な都市・ロンドンでの最初の1週間に、私は知らなかったロンドンの豆知識を4つ仕入れたので、ご紹介したいと思います。どこで誰から聞いたかはご想像にお任せします。全部本当の話…だと思います。

 

1. ヴィクトリア時代の「ナイトソイルマン」

 

Photo:Public Domain

 

ヴィクトリア時代のロンドンの街は、面白くもあり、暗く、臭く、あまり快適とは言えませんでした。歩いていて「トイレに行きたい」と思っても、公衆トイレは存在しません。キャノンストリート駅の無料のトイレもなければ、ラベンダーの香り漂うホテルのトイレにこっそり…なんてこともできません(私はやってませんよ)。

 

そこで登場したのが「茶男Night Soil Man」。(茶男の意味はご想像にお任せします)マントをまとい、バケツを持って夜の街を歩き回り、人々の排泄物を集めて運んでいたのです。中にはその場でバケツを使う人もいて、ナイトソイルマンがマントで隠してあげたという話も。ちょっと笑える話ですが、当時としては革命的で、やがて公衆トイレ設置につながったと言われています。きっと最初にそれを提案したのは彼だったはず。だからこそ、ロンドン市民は彼に感謝すべきなのかもしれません。

 

 2. テムズ川の白鳥は「王室のもの」

 

 

Photo by Unsplash Joydeep Pal

 

ナイトソイルマンのいた街からそう遠くない場所に、バッキンガム宮殿があります。ここで一気に約7世紀前にさかのぼりましょう。実は、テムズ川にいる所有者不明の白鳥はすべて王室のものなんです。しかも「スワン・アッピング(Swan Upping)」という儀式まであり、白鳥を数えてタグをつける行事が今も行われています。

 

3. サーモン法1986年

 

Photo by BBC News

 

3つ目。ぜひ検索してみてください、「The Salmon Act 1986」。

The Salmon Act 1986(サーモン法1986年) は、イギリスで制定された サケ資源の保護と管理に関する法律 です。、この法律によれば「怪しい状況でサーモンを扱うこと」は違法になります。

とはいえ、実際には70段落にわたる法律の中でこう書かれています。

“It is illegal to handle salmon in suspicious circumstances.”

(怪しい状況でサーモンを扱うのは違法)

こそこそ生のサーモンを持ち歩いたら逮捕されるのか?と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、この法律の意味は違法に捕獲された鮭を所持・売買していけないという法律です。

ただ文面だけをみると、意味がわからずその様子を想像するとコントのように聞こえることから、ユニークな法律として有名なのです。

もし他にもイギリスの興味深い法律に興味がある方はこちらの動画をご覧ください。

 

4. 幻の家、パディントンのレインスター・ガーデンズ

 

Photo by Lookup London

 

最後はパディントンの レインスター・ガーデンズ23–24番地 へ。ぜひドアをノックしてみてください。…返事はありません。なぜなら、そこには家が存在しないから。

実は1860年ごろ、この場所の家は取り壊され、パディントン駅とベイズウォーターをつなぐトンネルが造られました。その後、周囲の街並みに溶け込ませてトンネルを隠すため、表だけの「偽の家のファサード」が建てられたのです。いまでも外観は立派な家に見えますが、中身は空っぽ。

 

Photo by Lookup London

 

おわりに

 

こうしてみると、ロンドンには歴史の中で生まれたユニークな事実や小ネタがたくさん眠っています。街を歩いて偶然耳にしたエピソードが、実はこんなに面白い歴史の一片かもしれません。

 

Marina